リーズナブルな移動を実現する交通サービス「MaaS」関連銘柄

MaaS(マース)とは「Mobility as a Service」(モビリティ・アズ・ア・サービス)のこと。ITを活用し、出発地から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動手段をシームレス化することで、移動を単なる手段としてではなく、利用者にとっての一元的なサービスとして捉える概念のことをいう。

具体的な例としてよく挙げられるのは、フィンランドの「Whim」だ。利用者がポイントを購入し、そのポイントを利用することで、「Whim」がいくつかの交通手段から最適な移動ルートを自動検索するサービスで、ヘルシンキ市内の公共交通機関や、タクシーが乗り放題となる。また、予約から決済まで一括して行えるのも特徴だ。Whimが普及したことで、ヘルシンキのマイカー利用者は半減し、公共交通の利用者が増加したという。

既にトヨタ自動車 <7203> などはMaaSへ本格的に取り組んでいることを明らかにしており、ソフトバンクグループ <9984> と共同事業もスタートさせた。自動運転車などもMaaSの一翼を担うことが期待されており、今後さらに注目度が高まろう。

ディー・エヌ・エー

ディー・エヌ・エー <2432> のMaaS関連事業としては、タクシー配車アプリ「MOV」(旧タクベル)や個人間カーシェアリングサービス「Anyca(エニカ)」などを展開。特に「MOV」は18年12月から都内でもサービスを開始しており、注力している「首都圏での利用拡大」と「事業者での導入利用の推進」は順調に進捗している。19年3月期業績は大幅営業減益見込みだが、ゲーム事業の新規タイトルなど次第では20年3月期は増益転換の可能性がある。

ジョルダン

ジョルダン <3710> は3月下旬以降、MaaS関連として物色人気が高まっており要注目だ。18年7月に子会社「J MaaS」を設立し、MaaS事業へ本格進出したほか、今年3月26日には、全国の自治体や観光施設、交通事業者を対象に、5月から新たなモバイルチケットの提供を開始すると発表し、シームレスな移動に取り組むなどしている。足もと四半期ベースでは出版関連事業の不振などで、業績は苦戦しているが、19年9月期通期では回復基調を強めることが予想される。

エコモット

エコモット <3987> はデンソー <6902> のCaaS/MaaS基盤技術に「LTE通信搭載ドライブレコーダー映像のストリーミング配信技術」で協力。今後もMaaS分野におけるリアルタイムストリーミング技術の積極的な展開を推進するとともに、カーテレマティクスサービスで培ったノウハウを組み合わせ、MaaS分野での製品・サービス提供を目指すという。今年1月のKDDI <9433> との資本・業務提携効果にも期待が持てる。

MaaS関連銘柄一覧

キャッシュレス後進国と呼ばれる日本でもキャッシュレス化が加速するか

2019年10月1日に消費税率が8%から10%に引き上げるのを控えて、関心の高まりが期待されるのが「キャッシュレス決済」だ。政府は増税対策として、中小の小売店での買い物で現金を使わないキャッシュレス決済を利用した消費者に対し、ポイントで還元する制度を打ち出している。消費税の引き上げから9ヵ月間に限って、中小の小売店でキャッシュレス決済した場合、5%相当のポイントがカード会社などから利用者に付与され、その費用を国が負担する方針だ。

経済産業省によると、日本におけるキャッシュレス決済の比率は約2割にとどまる。韓国の90%超、中国の60%台はもとより、米国の40%台に対しても低さが目立つことから、これを2025年に40%に高める目標を掲げており、今後、キャッシュレス決済の導入支援などを行い普及を促す方針だ。

キャッシュレス決済は、消費者にとっての利便性の向上だけではなく、データの活用などによる消費活性化への期待もある。関連銘柄にとって、ビジネスチャンスは拡大の一途をたどろう。

メディアシーク

メディアシーク <4824> は企業向けシステム開発・コンサルティングを主軸に、スマホ向けコンテンツや QRコード読み取りアプリ「アイコニット」を展開している。QRコードはキャッシュレス決済普及のカギを握るとみられているだけにビジネス機会が広がりそうだ。また、19年2月にはセキュリティー対策を強化したQRコードリーダー「セキュアQRコードリーダー」の提供を開始。改ざんの可能性があるQRコードを99%検出できるとしており、その精度の高さが注目されている。

クロスキャット

クロスキャット <2307> は銀行・クレジット向けシステムの開発からメンテナンスまでをワンストップで提供している。政府は今年10月の消費税引き上げ時に、中小小売店でのキャッシュレス決済に伴うポイント還元を実施するとしているが、クレジットカード会社は加盟会社を大企業や中小企業という企業規模の範疇で分類していない。そのためシステム改修需要が広く発生することになり、同社のビジネスチャンスが広がりそうだ。

キャッシュレス決済関連銘柄一覧

個別株テーマ物色の動きは引き続き活発(5G)

株式市場を賑わす投資テーマは数多くあるが、そのなかでも投資家の熱い視線が注がれ、ここから一段と注目度が高まりそうな「5G」。令和相場でスタートダッシュが期待される有望株に注目だ。

総務省は4月10日、NTTドコモ <9437> 、KDDI <9433> 、ソフトバンク <9434> 及び楽天 <4755> グループの楽天モバイルの通信キャリア4社に、次世代通信規格「5G」に必要な電波を割り当てることを発表した。これを受けて、各社は2020年春から順次5G通信の運用を開始する予定で、年度末までには全ての都道府県において、5G高度特定基地局の運用を開始する予定という。

5Gは通信速度が従来の4Gの100倍となる「超高速」や、通信の遅れが少ない「超低遅延」、一度に多くの機器をネットにつなげることができる「多数同時接続」などが特徴。これにより、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」を支える社会基盤が実現することになる。

通信キャリア4社は、今回、割り当てが決まった電波を使うための特定基地局などの設備投資として、24年度までに合わせて約1兆6600兆円を投じる予定だ。さらに、5Gによって誕生する本格的なIoT社会では、通信インフラ需要だけでなく、自動運転やロボット、セキュリティー、ゲーム、医療などさまざまな業種で新たなビジネス機会が創出されることになり、関連する銘柄の裾野も広がりそうだ。

アンリツ

アンリツ <6754> は通信系計測器を手掛ける世界的メーカーで、早くから5Gの投資拡大を見据えた取り組みを進めている。目先決算発表を受け下押した場面は買い場となる可能性がある。2016年にはチャネル・エミュレーター(無線伝搬環境を提供する機器)に強みを持つ米アジマスシステムを子会社化。17年5月にはマルチキャリア信号の一括解析を実現したシングルアナライザ「MS2850A」を、18年2月にはチップセットや端末などの開発用テスタであるラジオ コミュニケーション テストステーション「MT8000A」を発売、これらが今後収益化する段階を迎え中期的な成長力に変化はない。

コムシスホールディングス

コムシスホールディングス <1721> は通信設備工事のリーディングカンパニーで、NTT系が売上高の約5割を占める。5Gでは基地局の整備などを手掛ける通信インフラ事業が大きく伸びる見通し。また、さまざまな企業にICTソリューションを展開しているITビジネス事業や、防炎システムなど社会システム関連事業を推進する社会基盤事業にとっても5Gビジネスの拡大は追い風。通信建設業界は参入障壁が高く、かつ寡占的であるため、日本全国に展開している同社は高度情報通信化の恩恵を受けるポジションにある。

5G関連銘柄一覧

2019年、インバウンド注目銘柄

2018年、初めて年間3000万人を突破したインバウンド(訪日外国人観光客)は、今年も注目テーマです。しかし、その中身は変化しそうで、海外での「代理購入(代購)」に対する中国の規制強化がインバウンド消費に逆風となることで、株の銘柄選びにより気を配る必要が出てくるでしょう。

中国では今年1月に、すべてのEC(=Eコマース、電子商取引)業者に登記と納税を求める電子商取引法が施行されました。同法は、訪日して転売目的で化粧品などの日本製品を買いあさる代購も対象。違反者には多額の罰金が科せられるため、いわゆる「爆買い」に急ブレーキがかかるのではないかと懸念されています。

ドラッグストアや百貨店におけるインバウンドの客単価は低下するとみられ、従来のような売上の押し上げ要因にはならない可能性があります。一方で、インバウンドの数は今後も拡大が期待され、政府は東京五輪を開催する2020年の目標に年間4000万人を掲げています。「点」ではなく「面」で需要を取り込む戦略が、重要性を増すでしょう。

そうした中、体験を買う「コト消費」の比重は一段と高まりそうです。受け皿としては旅行やホテル、イベント、交通などが有力とみられます。

注目銘柄筆頭はクルーズ船予約サイトのベストワンドットコム。徹底したネット活用によるリーズナブルな料金と品ぞろえで他社を圧倒する同社は、サイトの多言語化を通じて外国人客の獲得にも力を入れています。伸び代は大きく、高い売上成長にさらに弾みが付きそうです。

インバウンド有力20銘柄をリストします。

サンエー
三重交通HD
TKP
エコナクHD
メディア
オープンドア
ソースネクス
EAJ
ベストワン
JR東日本
近鉄GHD
名鉄
大和自交
ビジョン
ファイバーG
HIS
よみランド
都競馬
藤田観
白洋舎

成長期待!高齢化・介護関連の銘柄リスト

日本国民に占める65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)は、2025年には3割に達する見通しだそうです。介護や福祉分野の市場規模拡大が予想されるほか、AI(人工知能)など先端技術の導入にも注目が集まりますね。

数字でいうと1985年に初めて10%を超えた高齢化率は、2017年10月時点で27.7%と着実に比重を増しています。2025年の高齢者人口は10年前の15年より約300万人多い3677万人に膨らむ方向で、およそ2.6人に1人(約3割)が高齢者という計算です。

膨張する社会保障費の抑制へ向け、健康増進は国策に位置付けられるでしょう。また、介護需要の増加も見込まれるほか、労働人口の減少を背景に介護離職ゼロを目指す試みも重要となるでしょう。さらには働く高齢者を増やすことで、国としては人手不足を軽減する動きになるでしょう。

ということで、 高齢者関連の20銘柄をリストします。

LIFULL 高齢者住宅検索サイト
セントケアH 訪問介護
日本ケア   福祉用具レンタル
ツクイ    デイサービス
ケアサービス 通所介護
電算システム 見守り事務業務受託
NDソフト  介護・福祉施設用ソフト
カナミックN 介護事業者向けクラウド
ウチヤマHD 介護事業
エスクロAJ 相続関連業務
鎌倉新書   「終活」支援
ソラスト   介護事業を展開
キャリア   シニア派遣
オムロン   ヘルスケア製品
サイバダイン ロボットスーツ
幸和製作所  歩行補助具
プラッツ   介護用ベッド
パラベッド  介護用ベッド
ユニマットR 多機能型介護施設
富士ソフト  高齢者施設向け対話ロボ

時価総額で企業の成長性をみる

「時価総額=その会社の市場評価」と考えるのが普通だが、時価総額分のおカネで、その会社を丸ごと買い取れるいう意味でもある。その企業の「株価が何倍になる可能性があるのか?」を考える時に時価総額にも目を向けてみたい。

時価総額の計算式は「株価×発行株式数=時価総額」となる。増資などで発行株式数に変更がないかぎり、時価総額が2倍になれば株価は2倍になっているし、株価が2倍になれば時価総額も2倍になる。その企業が展開する「事業のポテンシャル/市場規模」が時価総額を決める。逆に言うと、飽和している市場では、時価総額がその市場規模を超えることはない。個別企業で考えれば「市場におけるシェア」がその企業の売り上げになるため、その企業の時価総額が売上高を超えることはないという考え方。

金融を除く東証1部全体では「時価総額÷売上高」は約0.9(倍)で「時価総額」が「売上高」を超えていない。つまり売上高に0.9を掛けた数字が時価総額の目安ということである。ただ、この考え方はかなりのバラツキがある。売上高の伸びである増収率が高く、営業利益率も高い企業は時価総額が売上高を超えている。増収率が10%以上(金融を除く東証1部平均は4.5%前後)で、営業利益率が20%以上(同7%前後)の企業の多くは、「時価総額÷売上高」が「3」を超えている。

これは、利益率を保ちながら売り上げを伸ばしているという点で、まだその市場は成長途上にあり、将来の「市場規模」に向かって、まだまだ売り上げが大きく伸びると評価されている。成長途上の市場では、現在の売り上げは小さいが将来の市場は非常に有望だ。大型株に比べて、小型株(新興市場株式)は何か材料が出たときに上昇の幅も大きく資産をあまり大きく持たない個人投資家が資産を増やす為には必須の株式群である。

参考:shikiho.jp